2023卒業生リレー⑧渡邉菜月

こんにちは。先日卒業しました、渡邉菜月です。

トリはプレーヤーさんで、とお願いしたのですが私になってしまったようです。すみません。

 

先日は季節外れの大雪にも関わらず、OB戦に駆けつけてくださった見城先生、OBの皆様、ありがとうございました。そして6年間育ててくださった先輩方、同期、後輩のみんな、本当にお世話になりました。

自分がなぜラグビー部に入ったのか、今となっては正直よく覚えていません。しかし「こんな風になりたい」と憧れたたくさんの先輩の姿を必死に追いかけているうちに、気づけば卒業を迎えてしまいました。途中コロナに阻まれ早く卒業したいと思ったこともありましたが、いざとなると寂しいものです。

6年間数えきれないほどの思い出がありますが、試合1週間前に中止された東医体、直前の部活禁止令でほとんど練習できなかった秋リーグの悔しさは、この先忘れることはありません。それでも、この2年間の卒業生の無念さを思えば、最後試合に出られたことは本当に幸せなことだとも理解しています。

 

個人的に印象に残っている試合が2つあります。

1つ目は1年生の東医体順天堂大戦です。初めて4強に上がった翌年の1戦目。負ければメダルどころか4強敗退、絶対に負けられないというあの緊張感。その一方で、当時の屈強な上級生たちが体当たりでプレーして次々負傷していく光景。緊張を耐え抜いた達成感。今でも鮮明に思い出されます。ラグビーってかっこいいな、こんな風になりたいな、と初めて感動した試合があの順天戦でした。

2つ目は6年生の秋リーグ宮城合同戦です。相手は宿敵東北大でしたが、結果は0-99と大敗でした。たった2週間の練習で迎えた試合でしたが、あんなにも後輩のみんなが輝いて見えたのは初めてでした。彼らがラグビー部に入ってくれたこと、私たちが部活に行けない間必死にラグビー部を守ってくれたことを、本当にありがたく思いました。

そんな前途有望な後輩のみんなに伝えたい言葉を2つほど残します。

(1)強さとは優しさであり、優しさとは強さである

本当の強さとは、それっぽい優しそうな言葉を言えることではないと思います。時に厳しいことや事実を言えること、誰よりも強く自分を律すること、これが本当の強さ優しさだと私は思っています。それができる、強くて優しいチームを作っていってください。

(2)置かれた場所で咲きなさい

コロナ渦を経て、思い通りにならないことの悔しさ、その矛先のなさ、学生という立場の無力さ、たくさんの感情を経験しました。どんな環境でも「やらない」「行かない」「知らない」を選ぶのはとても簡単です。それでも、目の前の環境一つ大切に向き合うことのできない人が、その先どんなに恵まれた環境を与えられたとしても、それを十分に生かすことなどできないと私は思います。やることをやれない人が報われていいとも思いません。だから、悩める時にたくさん悩んでください。悩めるだけ必死に向き合っている証拠だと思います。同期や先輩後輩と、心ゆくまで愚痴を吐き出しあってください。時に言い合いや喧嘩だってしてください。先日も話しましたが、先輩方や私たちの同期も皆最初から仲良しな友だち関係だったわけではありません。ちゃんとぶつかってきたからこそ今の信頼関係があります。目の前の環境と時間を大切に、今の自分にできることを考え続けてください。そして、顧問の先生、OB、学校、友だち、たくさんの人から応援されるチームを作っていってください。

 

やっと動き出した今だからこその困難が、みんなにはまだまだたくさん待っていると思います。それでも、乗り越えられるはずです。私たちとここで一緒に悩んだ時間を糧に、輝いてください。楽しみにしています。

 

ラグビー部で過ごすみんなが、卒業する時に「ラグビー部に入ってよかった」と思えるように願っています。

幸せな6年間をありがとうございました。次はOB戦で会いましょう。